こんにちは!
すばるアライアンスメンバーの「経営者と従業員の架け橋」社会保険労務士の神藤です。
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新型コロナウイルスの感染が拡大している影響が各業界に出始めています。
本来は私のニュースレターの順番ではありませんが、緊急かつ重要な雇用関係助成金を2つお知らせするため、配信させていただきました。
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まず一つ目は「雇用調整助成金」という助成金です。
「雇用調整助成金」は、景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により休業等を余儀なくされた場合に従業員を休業させたり、出向させた場合に休業手当等を助成する助成金です。
昨今の新型コロナウイルス感染の影響によって、事業所の休業などをする必要があり、そのために従業員に休業してもらう必要がある場合に、一定の条件を満たせば従業員に支払う休業手当の一部(大企業は2分の1、中小企業は3分の2)を助成する当該「雇用調整助成金」の支給条件が大幅に緩和されました。
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新型コロナウイルスの感染拡大による影響で雇用調整助成金の支給条件は緩和されていました(今までは「日本・中国間の人の往来の急減により影響を受ける事業主であって、中国関係の売上高や客数、件数が全売上高等の一定割合(10%)以上である事業主」でしたが、)が、これからは「新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主」で一定の条件を満たす者が対象となるという通知が出ました(下記厚生労働省URLを参照ください。)。
これにより、客数の減少の影響を受ける観光関連産業や部品の調達・供給等の停滞の影響を受ける製造業なども幅広く特例対象となるようです。
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次の条件を満たす必要がありますが、条件を満たし事業所の休業(令和2年1月24日以降休業している、または令和2年7月23日までの間を休業日の初日とすること)を検討されている場合は雇用調整助成金が受給できる可能性があります。
(1)前年同期比の売り上げが10%以上減少している
(2)休業のために正社員に休業を命じ、または出向を命じる必要がある
※雇用調整助成金の対象となる休業手当を支払われる者の条件は雇用保険加入者で6か月以上勤務している者となっています。
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他にも細かい条件はありますが、取り急ぎ上記条件を満たす場合はご相談いただければ幸いです。
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【(参考)厚生労働省ホームページ「新型コロナウイルス感染症の影響を伴う雇用調整助成金の特例措置の対象事業主の範囲の拡大について」】
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09852.html
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2つめは「新型コロナウイルス感染症に係る小学校等の臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援(新たな助成金制度)について」です。
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こちらの助成金については、2月27日に安倍内閣総理大臣が行った新型コロナウイルスについての緊急会見で出てきました「新しい助成金制度」です。
3月2日に厚生労働省から発表されたもの(下記厚生労働省URLを参照ください。)で詳細はこれから発表されますが、次のような助成金制度のようです。
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新たな助成金制度の内容
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(1)対象者
①又は②の子の世話を行うことが必要となった労働者に対し、労働基準法上の年次有給休暇とは別途、有給(賃金全額支給(※))の休暇を取得させた事業主。
① 新型コロナウイルス感染拡大防止策として、臨時休業した小学校等(※)に通う子 ※小学校等:小学校、義務教育学校(小学校課程のみ)、特別支援学校(高校まで)、放課後児童クラブ、幼稚園、保育所、認定こども園等
② 風邪症状など新型コロナウイルスに感染したおそれのある、小学校等に通う子
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(2)支給額
:休暇中に支払った賃金相当額 × 10/10
※上限1日あたり8,330円
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(3)適用日
:令和2年2月27日~3月31日の間に取得した休暇
※雇用保険被保険者に対しては、労働保険特会から支給、それ以外は一般会計から支給
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上記内容からわかったことは、こちらの助成金は雇用保険加入者でなくても対象となる子の保護者であって、法定の年次有給休暇以外の有給の休暇を取得させて給料を支給すれば1日あたり上限額である8,330円までは支給されるようです。
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対象となる子の保護者(従業員)がいらっしゃる場合、客数の減少等で休んでもらうかどうかで悩まれている場合は、こちらの助成金を活用することで対象となる従業員に休んでもらうのが良いかも知れません。
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※上限額が1日あたり8,330円ですので、それ以上の分は会社が補填する必要がでてきそうですので、ご検討ください。
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【(参考)厚生労働省ホームページ「新型コロナウイルス感染症に係る小学校等の臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援(新たな助成金制度)について」】
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09869.html
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ご購読ありがとうございました!この苦難を皆さん力を合わせて乗り切りましょう!
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すばるプロフェッションズ
社会保険労務士 神藤 茂